心の栄養管理 第12話 【同じ問題を繰り返し解く意図】
みなさん、こんにちは。
心の栄養管理師、よしみ りかです。
今日は、【同じ問題を繰り返し解く意図】についてお話ししてみようと思います。
個人的な体験や、今まで色々な子供たちをみてきた中で、同じ問題を繰り返し解くか、解かないか、で、成績の伸びや実力の伸び方が変わってくるというのは、私にとって一つの真理です。今日は、そのことについて、出来るだけ言語化してみようと思います。
市販の問題集や、学校で指定される問題集や参考者は、それなりに意図があります。それなりというのは、学校の生徒のレベルに合わせたものだったり、受験を見据えたものだったり、これを終えると得られる生徒像、もしくは偏差値やテストの点、というものがあるということです。
ですので、どんな問題集でも参考書でも、一冊の中に要素が詰め込まれているんです。
一度全部解いて、全部正解したなら、その問題集は簡単すぎるので論外ですが、そうでないなら、間違いだけでなく、正解した問題も、何回か解いてみることをおすすめします。問題は、正解できるようになるため、だけにあるのではなく、頭の中の考え方の道筋を、整えていくためになるのです。
私は数学と英語が好きだったので、特に数学の問題集は、何度も何度も一冊のものを繰り返して解きました。はじめは、同じ問題で、何度も同じ間違いをします。その度に、確認して、もう一度チャレンジすると、間違えなく解けるときがやってきます。それは、頭で理解した理屈が、自分で使えるようになった瞬間です。
その新しい自分で、もう一度、今まで間違わなかった問題も含めて、単元(もしくはテスト範囲)の問題を全て解いてみます。
すると、最初とは、解いてる視点が変わっていることに気がついていました。全体を見渡せるようになっていたんです。体感的にいうと、森の中で木の根元にいた自分が、どんどん高度を上げて、森の上から全体を見ている感覚です。
自分が何を問われているのか、何を理解すべきなのか、ポイントが分かるようになっています。そして、なぜ、それが大切なのかも分かります。
科目や単元の理解とは、分からない→分かった という直線的なものではなく、平面が立体として立ち上がるような力強さがあります。
そうすると、科目やその単元に対する視点が変わり、他の科目や単元との繋がりや関係性も見えてきます。
中学ではここまでを理解することになっているんだな。高校ではここまでなんだな。
ここは、どうしてこんな曖昧に終わっているんだろう。これ以外に広がりはないのかな。
ということまで考えるようになってくると、大学での学びにも興味が持ててきますよね。
学習はこれの繰り返しです。
一つの問題集、参考書を何度も行き来することで、全体が掴めるようになってきます。
同じ問題でも、解くたびに見え方が変わっているなら、それは正しい勉強の進め方をしていると思っていいでしょう。
この学習方法を身につければ、コアな問題集や参考書を元に、自分で強化したい単元、分野を、自分で選んで行くことができます。
見え方が変わると、問われ方、問われている意味が自ずとわかってくるようになります。出題者と同じ目線で、問題を解くことができます。私は、これが、受験勉強や、学生時代の学びの醍醐味だと考えています。
なぜなら、狭い分野を体系的に理解する経験をすることで、社会の仕組みや、体の仕組み、心の仕組みといった、自分に関するものを体系的に理解するというアイディアを得ることができるからです。
学びを好きと思える土台、自分の好きや嫌い・苦手・癖を知ること、体系的に理解するアイディア。
この三つがあれば、これからの人生、何でも楽しんでいけると、私は思っています。
次回は、【心と体は繋がっている】についてお話しします。
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